シューマンの指/奥泉光 ★★☆☆☆

クラシック音楽を軸としたミステリー。特に後半はミステリー要素も多いけれど、
どちらかというと音楽のイデア論的なテーマが熱く、その展開はシビれるものがあった。


こういった特殊なテーマを扱った小説・漫画は、最近のものは特に予備知識なしに
楽しめる(漫画だと「ヒカルの碁」や「ハチワンダイバー」)のだけれど、
この小説はかなり容赦がないので、クラシックの知識がないと結構キツいかもしれない。
(僕もけっこうチンプンカンプンだった。)
ジョン・ケージの「4分33秒」も予備知識なしに会話の中に出てきたりする。